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息子の為に【ヘルプマーク】を取得してきました

突然ですが、ヘルプマークってご存じでしょうか?
最近電車や街中で少しづつ見かけるようになりましたが、”どのような人がつけているのか?”などもらう立場になるまでわかりませんでした。

もらってみて初めて調べてみると、もらう側でばかりでなく見かける側(持ってない側)こそどのようなものか理解する必要があると感じましたので記事にしました。

ヘルプマークってそもそも何?

ヘルプマークをもらった時に一緒についていた紙によると・・・

義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または、妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としていることが外見からはわからない方々が、周囲の配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、「ヘルプマーク」を作成しました。
この「ヘルプマーク」ストラップを使用して、鞄等に着けることができます。
まtが、「ヘルプマーク」を身に着けた方が、日常生活や災害時において様々な援助を得やすくなるよう、このマークの普及に取り組んでおります。

とあります。
なんとなく障害や問題を抱えている方が着けるものだとは認識がありましたが、特に外見からはその障害等がわからない方々のためのカードということを初めて知りました。

私が取得に至った理由

私たち夫婦の一人息子は、もうすぐ5歳になる自閉症&中度の知的障害があります。

街で「ヘルプマーク」を見かけるときは大概かばんにつけている方がほとんどだったので、今現在普段の外出時にかばん等を持ち歩かない息子には不要というか着けるところがないのでまだ必要ないと考えていました。(ひとりで外出させてないので荷物を持つ必要がなかった)
体は私譲りで小学生の低学年の中に入っても違和感ない大きさですが、頭の中はまだ2歳児程度で有義語(意味のある言葉)をしゃべったり会話をすることができません。
もちろん自分の名前を聞かれても答えることができないので、仮に迷子になってしまったら「見つからないかも」という不安がよぎりました。

いままでは、家の外に一歩でも出たら手をつないで片時も離さないように気を付けていましたが最近では一瞬で振りほどいてダッシュして離れてしまうことも増えて、追いつくのも困難なほど足も速くなってきました。

もちろん”よーいどん!”で一緒にスタートしたらまだまだ負けませんが、油断して歩いている時に突然手を振り払われてダッシュされると追いつくのに距離を要したりして危険なことが増えました。

動物園で迷子騒ぎ

そんな中でついに、先日北海道に旅行へ行った際に旭山動物園内で数分間ですが見失ってしまうという事件がありました。
動物園内は車の心配がないので油断していたということもありますが、園内は山の斜面にそってできており傾斜が多く、傾斜好きの息子はガンガン走り下ってしまいます。
見失ったときは、ジュースの販売機前のベンチで一緒にジュースを飲み、飲み終わったジュースの缶を数メートル離れたごみ箱へ捨てている間にどうやら息子はダッシュで死角に入って斜面を瞬く間に下ってしまい5秒後には姿が消えていました。

結局かなり離れた斜面の下で発見して事なきを得ましたが、見失っていた数分間は生きた心地がしなかったです。

この出来事をきっかけに、何か息子自身に名前や連絡先が分かるものを身に着けさせる必要性を感じました。

外見からはわからない障害に該当

自閉症、知的障害は内面の障害です。
ある程度の年齢になるとなんとなく振る舞いやいで立ち、目線などでわかる場合も多いですが、就学前の子供は大人から見たら障害があってもただ単に”元気な子供”という認識で問題に気が付かない場合が多い気がします。

3歳過ぎから息子は体が大きいということもあり、よそ様の子供のボールなど平気で取って遊ぼうとして相手に”こっち投げて!”と言われてもガン無視で遊んでいる姿で”こいつ様子が変だぞ!”と感じられている姿をよく見るので、子供同士だとなんとなくわかっている気がしてます。

しかし年配の方だと気を使われているかもしれませんが、息子が意味なくはっちゃけた行動をとっていてもせいぜい”元気な子だねぇ”程度で障害のある子を見る目線ではない気がすることがほとんどです。
何かよほど迷惑をかけたときはこちらから”すみません、息子は障害があって善悪の判断がまだつかないのです”と一言いう場合もありますが、何もないのにカミングアウトするのは違和感がありました。

この「ヘルプマーク」がこのような場面で相手に息子のことを認知させるアイテムとして期待していきたいと思いますが。。。

ヘルプマークは、まだまだ世間での認知が低い

私でさえ(自分の不勉強を棚に上げてます)もらって初めてどのような人が持つのかの詳細が理解できましたが、もらう必要のないヘルプカードとは無縁な人からみると、まだまだ「なにこれ?」という段階の方が多い気がします。

妊婦さんがつけるマタニティーマークのようにわかりやすいイラスト(っていうか”おなかに赤ちゃんがいます”ともろに書いてありますしね)でもなく非常にシンプルですので、もしかしたらヘルプマークをつけている人は”他人を救助できるスキルがありますよ!”という意味にとられてもおかしくありませんね。

マーク自体から連想させるのは困難なので、しっかりとした認知活動が必要になると思います。

いくらマークを付けていても、つけてない側が”ヘルプマークとは何か?”を理解していないと無意味ですからね。

認知活動といっても一方的に宣伝するようなことはコストもかかりますので、必要な人がちゃんと見につけて街中でよく見かけるようになってきて、つけてない人が”あれよく見るけどなんだ?”と興味をもってきて自発的に調べるという流れが理想なのかと。

対象者が多すぎる問題

ヘルプマークは冒頭の説明にもありますように、もらえる対象者がすごい抽象的で範囲が広いです。
一時的な怪我にも対応していますので、もてる資格の範囲が広いというのも問題かもしれません。

一言で援助が必要といっても、日常的に援助が必要な人もいれば普段は全然必要ないが災害時などの特殊なケースにおいてのみ援助が必要な方もいますので、援助する側もどの程度の援助が必要かどうかわからないと思います。

細分化して援助の程度によって色を変えたりして差別化を図るということも必要かと思います。
例えば赤は日常的に援助が必要で、緑は災害時など特殊なケースのみとか。。。
でも、それは現行のヘルプマークがどのようなものかという認知ができていることが前提ですので現段階では時期尚早ですかね。

申告すれば誰でももらえる問題

自治体によって基準は違っているのでしょうが、少なくとも私のいる自治体は何も証明書(愛の手帳など)を見せることなく、ください→はいどうぞ! てな感じでもらえました。
受け取った私自体は健常者ですので、申告すれば誰でももらえる状況ですね。

一番怖いのは悪用する人が出てきて、マーク自体の信用性が落ちることです。

いまのところ思いつくのは電車やバスで席を譲ってもらえる程度でしょうから、大きな問題にはなっていない気がしますが、本気で悪用する方が出てきたら犯罪まがいのことに巻き込まれかねませんので・・・。ざんねんですが、善意を食い物にする人たちは一定数世の中にいますので。

ヘルプマークをつけている方を見かけたら・・・

求められている援助の程度は受け手であるこちらにある程度一任されている面があります。
ヘルプマークをつけているからって、援助してください!とか言える人の方が少ないでしょうからね。


よって、まずは
見かけたら援助が必要かどうか様子を見てみましょう
そのうえで困っている様子があれば声をかけましょう!
・マークには必要に応じてカードの片面にシールを張ることができ、希望する支援内容が書いてある場合があるので見てみましょう(しゃべれない人の場合は特に)

これからは積極的につけさせます

認知を進める意味でも積極的にヘルプマークをつけて外出してまずは”あれってなんだ?”と思ってもらえるきっかけになるように認知活動を兼ねて利用したいと思います。

また、つけている方を見かけたときは今まで以上にその方を注意深く見守りたいと思います。
気にして見守るのも援助のうちだと思いますので。。。

ヘルプマークは普段健康に過ごしている方々も、ケガなどふとしたきっかけで持つ側に回る可能性がある性質のものなのでお互いにどのようなものか認知しておくことは大事だと思います。

この記事を読んで少しでも興味を持ってくれる人がいましたらうれしいですね。