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【北アルプス】槍ヶ岳 登山編 上高地からの長い長い道のりの果てに現れたのはまさに王様だった!

槍ヶ岳に行ってきました。
”槍”の愛称で親しまれ登山をする誰もが知っているみんなの憧れ、槍ヶ岳。槍の穂先のようにとがった独特の山頂の存在感は抜群で南アルプス八ヶ岳からもその存在がはっきり確認できます。
今年最後の北アルプス山行となる9月最後の週末に、今年の総決算を飾るにふさわしい北アルプスの王様へ挑んできました。
ヤマレコなどで下調べをしましたが、日帰りで行く猛者もいるのですね。。。もちろん私たちには到底無理ですので散々考えた挙句に約1年ぶりの山小屋泊にて決行する事となりました。
2日間でアタック可能なのは、新穂高口と上高地からのアタックですが歩き慣れていて深夜バスを利用することで朝の6時前にスタートできるメリットを優先して上高地に決定。
往復40キロ、高低差1600mの道のりを2日間でピストンする計画です。果たし無事に登頂して上高地に帰還できるのでしょうか?
期待と不安が入り混じる中、今年最後の大勝負のスタートです!

記録

日程 2013年9月28~29日(土日)
天候 初日:晴れ 二日目:晴れ
山行スタイル 山小屋泊(ヒュッテ大槍)
交通手段   電車&深夜高速バス

行程 (コースタイムとか)

第一日目
5:40  上高地バスターミナル
6:28  明神館
7:22  徳澤
8:14  横尾
9:36  槍沢ロッジ
10:15 ババ平
10:42 大曲り
11:38 天狗原分岐
12:23 坊主岩屋分岐
13:03 ヒュッテ大槍 
13:50 ヒュッテ大槍
14:31 槍ヶ岳山荘
15:19 頂上 下山でツアー客の渋滞に巻き込まれる
16:15 槍ヶ岳山荘
16:42 ヒュッテ大槍


第二日目
6:20  ヒュッテ大槍
7:50  水俣乗越
8:36  大曲り
9:25  槍沢ロッジ
10:32 横尾
11:22 徳澤 食事休憩 11:52
12:31 明神
13:11 河童橋上高地アルペンホテルにて入浴 

まずは金曜日、仕事が終わってまっすぐ帰宅してシャワーを浴びたらすぐに新宿へ向かいます。さすがに金曜日の夜に登山姿はちと恥ずかしいかな。。。

夏休み以来一か月半ぶりに東京都庁地下にやってきました。毎日アルペン号23:00発平湯行です。まだまだ、尾瀬や白馬方面など向かう人がたくさんいました。

今回は3列シートのプレミアムが予約できました♪しかもラッキーなことに最後尾の席でリクライニング倒し放題、、、快適でした^^前回は4列だったのでほぼ寝れませんでしたが、3時間ほど寝れたと思います。

早朝の5時に平湯バスターミナルで降ろされて、上高地までは低公害バスに乗り換えます。
っていうか、スゲー寒い!

5:40 上高地バスターミナル

やっとスタート地点に立ちました。
まだ5:40ですが、相変わらずたくさん人がいるなぁ~
どっから湧いてきたんだ!時間の感覚がおかしくなる。

土、日は天気がいい様子。朝焼けの穂高もとってもきれい。登山者しかいない上高地を足早に通り過ぎます。

こんなところからチップ制のトイレだったとは知りませんでした。
ここの人の多さを考えたら”がっぽりトイレ”ですね。

上高地~横尾間は、前回涸沢の時にも歩いているので、省略。
途中サルがいっぱいいた事くらいかな、変わったことは。。
でも、早朝の上高地はかなり寒かったので着込んで出発しましたが、なにせ横尾までは平坦な道のり。進むにつれて体が温まってくると今度は眠くてたまりませんでした。

8:14 横尾

結構飛ばしたので2時間半ほどで横尾到着。
前回涸沢の帰りにみたこの看板が、槍ヶ岳へ行くきっかけとなりましたので記念撮影。
当時は槍ヶ岳なんて行けるとも思っていなかったので全然コースとか調べていませんでしたが、上高地経由で行けることを初めて知った場所です^^;

ここからは未知の世界。梓川の上流である槍沢沿いに進みます。川が近くて水の流れる音が心地いい!

まだまだ、序盤戦。横尾で距離は半分ですが高低差を考えると3分の1程度でしょうか?同じような時間にスタートした人の記録を見ると宿泊先であるヒュッテ大槍につくのが15時前後だったので、先を急ぎます。

上流に行くにつれて川がかなり細くなってきました。一ノ俣、二ノ俣と2本の橋を渡りました。まだまだ、道は細いですが平坦なので歩きやすい。

9:36 槍沢ロッジ

上高地から平たんな道のりをひたすら歩き4時間かかりましたがいいペース。
綺麗な山小屋でなかなか居心地良さそうでした。

槍沢ロッジを過ぎると少しずつ標高を上げ始めます。
ランドネ風Shotで

背は低いですが樹林帯に入り眺望が全くなしの単調登りがしばらく続きます。コースはきっちり整備されているので歩きやすいと思います。そろそろ暑くなってきたので半袖になりました。

10:15 ババ平

槍沢ロッジからちょうどコースタイム通りの40分でババ平キャンプ場に到着です。
日除けがない広場ですので、昼はテントに居れなそう。
水場とトイレが一個と寂しい場所ですので本当に泊まるだけといったところです。

基本は3方向を山に囲まれたカール地形の谷を奥へ奥へと進みます。景色がなかなか変わらなく単調なので、どれだけ進んでいるのかわからなくなる~全然槍見えないし・・・

10:42 大曲分岐

ここからグッと標高を上げる道に入ります。
そう、上高地から槍への道は前半は平たんな道を長距離歩かされ最後にグッと標高を上げなければならない後半勝負の行程。
ウサギ戦法で前半稼げるだけ稼ぐ作戦で飛ばしてきましたので、ここからが正念場です。

奥地に来れば来るほど木々が色づいてきました。紅葉には少し早いけど、来週、再来週あたりが本番の感じ、それにしても早い!

変わり映えのしないガレ場道をヒイヒイ言いながら登りつづけます。
足が上がらないし、息も切れ切れ。
一歩一歩トボトボ歩いていると前方で歓声が・・・
遂にというかやっと姿を現しました!
周りの皆さんもそうですが、大曲からここまでほんとにつらかった!

12:23 坊主岩屋分岐

ヘロヘロになりながらも槍を見ながら坊主岩小屋分岐まで来ました。ここからヒュッテ大槍まではコースタイム30分ほどですのでラストスパートで気合を入れなおします。

ところが、最後にこれまで以上のきつい傾斜を一気の登らされる・・・
すでに15キロ以上歩いてきた足が悲鳴を上げています。
先ほど入れたばかりの気合もどこへやら・・・
もはやペースメーカーの奥さんについていけず遅れ始める。

登っても登っても岩に阻まれゴールは見えず・・・
足に乳酸が常に溜まっている状態で、一歩一歩足を上げるのも大変な作業。
40分ほどずっとこの急登がつづきました。
ここの登りは本当に辛かった!

13:03 ヒュッテ大槍 

最後の登りを登りきるとと立派なトイレが目に入ります。コース側からは、どうやら小屋の裏側に出たようで上記の看板が見えずに”ここじゃなかったらもう動けん!”と思いながら恐る恐る反対側に回り込み、やっとゴールを確認!

15時までに着けばいいかな?と思っていたので大幅に短縮して着けた!
とりあえず靴を脱ぎ、チェックイン。

1泊2日の2食付きで9200円/人と平均的な値段設定。(ちなみに燕山荘グループです)
小屋は新しく、きれいでした。
ここは食堂兼談話室(バー)になります。
6人掛けのテーブルが4台ありました。

今日の寝床は1部屋3畳のなかに4人でした。
真ん中にスライドカーテンもあり着替えたりする2人分のプライベートスペースをを確保できます。
とりあえず足腰がかなり疲れちゃってるのでごろんと寝ころぶ・・・すぐに15分ほど気絶してしまった。
今日中に槍へ登ってしまえば明日のスケジュールが楽になる。疲れた体に文字通り鞭打って出発準備です。
このまま寝られたらどんなに楽だろうか・・・ほんと、この時は行きたくなかった!

念のために持ってきたサブザックに水と行動食のみを詰めて出発です。天気も午後ですが、青空が広がって最高!・・・・ですが、体が鉛のように重い。。
こんな状態で槍の穂先にいけるのかな?小屋でヘルメットレンタルしてましたが、本気で借りようと思いました。(借りなかったけど)

では・・・
いざ、槍へ!

次回に続く・・・