観光地でよく見かける【モンドセレクション金賞】って何?
旅先でお土産を選ぶときや、インターネットのお菓子など探しているときによく見かける”モンドセレクション金賞受賞”の文字。
”金賞ってなんかすごいものなのかな?”
”金賞ならおいしいだろう”
”名産品のお墨付きかな?”
と思ってしまいませんか?
よく見かけるけど、いったい何の賞なの?ってことで調べてみました。
モンドセレクションとは?
ベルギー連邦公共サービスより指導及び監査を受け与えられる認証のことを言います。
始まりは1961年で、独立団体としてベルギーの首都ブリュッセルでスタートしたそうです。
どんな商品に与えられるもの?
主に食品と飲料を中心にダイエット関連商品や化粧品などが審査対象品となります。
ちなみに公式HPによると2018年は様々な分野の2820点の製品に対しての評価が行われました。
セレクション?いやいや認定会です。
セレクションと聞いて”多くの中から選ばれたもの”という印象がありますが、実際は違うようです。
モンドセレクション自体が商品を選定して賞を与えるものではなく、モンドセレクションに持ち込まれた商品を審査するだけの事です。
どういうことかというと、製品を作っている企業側が毎年行われるモンドセレクションに出品してそこで評価を受けるということです。
セレクションという意味は本来” 選ぶこと。選択。選抜。また、えりすぐったもの”という意味がありますので、厳密にいうと言葉の使用が少し違ってきますね。
選ぶというよりは”お墨付きを与える”といったほうがわかりやすいと思います。
実際公式ホームページ内でも、”モンドセレクションは、他のコンテストやコンクールとは異なり、製品同士が比較されることはありません。”とはっきり明記してあります。
審査方法
70名以上の専門家審査員が、各製品固有の特性を考慮に入れ、多種多様な判断基準に沿って製品全体に対する評価を行います。
この70名以上の専門審査員は他から干渉されることのない完全な独立した形で審査します。とあります。
かなりアピールしているところを見ると、癒着やしがらみは一切なく公正明大な審査ですよ!ということでしょう。
賞の種類は主に4種類
70名の専門審査員の審査を受けた商品はモンドセレクション独自基準の4段階評価が下されることになります。
優秀品質最高金賞 92点以上
優秀品質 金賞 85点以上
優秀品質 銀賞 82点以上
優秀品質 銅賞 80点以上
そのほか3年~40年連続受賞しているものは別途賞があるようです。
見ていただくとわかりますが、与えられる賞は”品質”に対しての賞となります。
しかも2017年度実績では、出品された商品の90%が上記4つのいずれかの賞を受賞しています。
厳しい目で見れば優秀品質最高金賞(長い。。)以外は参加賞か!と思わせるレベルですね。
モンドセレクション曰く「質の高い物ばかり応募されてくるので、質の悪いものを見つけるほうが逆に難しい」 だそうです。
モンドセレクション=ISO?!
すでにお気づきの方もいると思いますが、味やその商品のストーリー(開発背景)、効果などに対しての賞ではなく品質に対する賞になります。
どういうことかというと製造または生産している企業の生産体制や技術がある一定以上の基準に達しているというお墨付きということになります。
ISO9001(品質)やISO22000(食品安全)に近いものと受け取ることができます。
”審査員特別賞”だけは別格
実態はわかりませんが、ホームページによると審査員特別賞は 各審査員会は”味や精巧さ、革新性などのある分野において 際立って優れた品質であると 全員一致で選んだ製品に対し与える賞”であり、この特別な賞を受賞できるのは各カテゴリーにつき1点のみとあります。
この賞に関しては味に対してモンドセレクションが与える唯一のお墨付きとなります。
モンドセレクション受賞=品質上安全な商品
一昔前まではモンドセレクション受賞とあれば、ある程度その商品自体の格式を上げたりする効果がありましたが、こうどこにでも見かけるようになってくると我々消費者の対する効果はほとんどないと思われます。
インターネット普及以前のころならまだしも、いまは検索すればある程度の情報が得られる世の中ですからね。
近年受賞したものには、大阪の水や高岡の水などあってまさに”品質管理ができてます”というアピールに使われるような方向へシフトしていっているかもしれません。
お土産のお菓子などで”モンドセレクション受賞”とあっても、おいしいではなく安全な商品という認識で見れれば期待外れにならないかも?
私自身はあまりにアピールが激しい商品は逆に敬遠してしまいますね。
(商品自体の売り文句はないのかい!と)
賞を取ったからと言ってもアピールは程々に・・・